納得させる必要はないという件についてですが、それは守らなければならないルール、決まりごとだからです。
行動援護のケーススタディで、自閉症者の散歩に付き添って振り回されて後を追いかけることしかできなかった支援者が、絵カードを使って行動予定に"同意"してもらい、予定どおりに行動してもらうことができ、水道での水遊びも時間制限を守らせることができ、利用者も満足して平和に散歩を終えることができた、というものがありました。
これは、利用者に好き勝手にやらせるのではなく、"支援者が主導権を握る"ことができたから、利用者が約束は守らなければならないということを学習できたからだと思います。
以前読んだ本に、家族旅行に出かけた時に約束を破ってしてはいけないことをしてしまったので、すぐに旅行を中止してホテルもキャンセルして家に帰ったという例がありました。
それぐらい徹底してやらなければ「ルールを守る」は身に付きません。少しでもブレれば、ルールは守らなくてもいいと教えることになります。
ルールを守らせるためには、主導権が保護者/支援者の側になければなりません。
ルールを守るのが当然になれば、ワガママも言いませんし、周りに迷惑をかけることもなくなり、おでかけが楽しいものになり、社会生活もできるようになります。