自閉症児は文脈で判断することができません。なので、一貫した対応をとることが大切です。
この前は、または、ついさっきは、しても何も言われなかったことが、今回は怒られた、(でも次回はまた何も言われない、)では混乱してしまいますし、癇癪を起こす原因になります。
自分のコップの飲み物を欲しい態度もとっていないのに子どもに分けてあげておいて、もっと欲しがったら、「これはママのだからダメ」と言っても納得できるわけかありません。「じゃあなんでさっきはくれたんだろ?」とモヤモヤするでしょうし、「もっと粘れば、癇癪を起こせば、もらえるかもしれない」と取引を始めるかもしれません。
親の気分で許したり許さなかったり、怒ったり怒らなかったりするのは、一般的にも子どもの信用を失う行為ですし、一貫していない、親の気分次第の行動によって、ひどい場合には子どもがうつになったりもします。
また、人によって対応が違うと、してはいけない行為を許容してしまう人がいると、「これはしてはいけないことではないんだ」「取引可能なんだ」と思われてしまい、今までの苦労が台無しになってしまいます。