自閉症児の育て方 ~専門家ではなく親だからわかること~

東大王に勝る知能と若干の透視能力を持つ父親が、重度自閉症児♂️を育てきた経験から感じたこと、やるべきこと、やってはいけないこと、etc.をまとめたブログです。健常児の養育に通じる内容もありますので、参考にしていただけたら幸いです。

被害者意識なのかな?

ドラマ『リエゾン−こどものこころ診療所−』を見て思いました。

こどもを叱ってばかり、「どうして言うことを聞いてくれないの!」とせめてばかり。素直に理由を言ったのに受け止めず、「泣いてごまかさないの!」と否定する。

 

「できた!」と絵を見せに来たのに「うまくかけたら見せてね」と、自分の食器洗いを優先して、こどもの言ったことを聞かずにとんちんかんな返答をして後回しにしたり。どうして絵を破いてしまうのか、その理由を聞いてみることさえしてないと思います。自分で勝手に決めつけて。

ゲーム機だけあってもゲームはできないのに、そんなことにも気が回らない。

 

「なんで私がこんな目にあうの?」

 

そんな思いがあの二人のお母さんの心を占めていたのではないでしょうか?そんな被害者意識を持っていたとしたら、加害者は誰になりますか?加害者を本当に愛することは難しいでしょう。対応も上っ面なものになってしまうでしょう。

 

いきなり走り出して車に轢かれそうになったことが何度もあるなら、絶対に手を離してはいけないし、本気で走って追いかけて止めなくてはいけないのに。心のどこかで「事故に遭って死んでくれたら楽になるのに…」と思っているとしか思えません。

 

誰でも気が緩んだり、魔が差したりすることはあるかもしれませんが、諦めて放置してしまったら、そこで試合終了です。後で悔やんでも取り返しがつきません。

 

どちらの場合も、自分の思い・期待・要求を押しつけるのではなく、こどもを観察し、理由を聞き、受け入れ、理解し、解決しようとすればできたはずです。

 

 

「傾聴」「受容」「共感」

 

介護におけるコミュニケーションの基本です。

自分のこどもであっても、他人と同じようにその人権を尊重するのが理想だと思います。

 

また、介護職員が利用者との信頼関係を構築するためのバイステックの7原則というものがあります。

①個人としてとらえ、その人に合った介護(支援)を行う

②相手の自由な感情表現大切にする

③相手に対する自分の感情をコントロールする

④受容−ありのままの姿を受け止める

⑤批難・審判せずに理解する

⑥相手の自己決定を促して尊重する

⑦秘密保持

 

発達障害児の場合は、親としての責任がありますし、障害の程度に応じてこれらすべてが当てはまることはないと思いますが、参考まで。

 

どちらにも「受容」があります。

私は雪国育ちですが、毎日雪が降って、毎日雪掻きをしなけれぱならなくても、不満に思ったことはありません。それが当たり前だからです。というか楽しくやっていました。

他と比べずに、現実を受け入れて、できることをしていくしかないと思います。どんな人生でも、辛いことばかりではなく、楽しい事、嬉しい事があります。

 

また、「福子」という考え方があります。

障害者当人の方が苦しいかもしれません。

 

「なぜ私の子が?」

その意味を決めるのはあなた自身です。

あなたの自由であり、責任です。